-目次-
1.「音」の正体
2.振動数の比
3.ポリリズム
4.「ハーモニー」の正体とは
5.まとめ

1.「音」


「音」の正体、

それはズバリ「振動」です。

まずは、
そのことについて、詳しくまとめた記事がありますので、

こちらの記事「BPMとHz(ヘルツ)、その向こう側」
⒈から⒋くらいまでを読んでいただければ
ここから先の話がわかりやすいと思います。


2.振動数の比


上の記事を読んでいただいて、
「音」の正体が「振動」
だとわかっていただいたところで、

「ハーモニー」のお話に入りたいと思います。
ブログ ハモリ歌手

ここでは数字がいっぱい出てきますが、苦手な方は、
流しながら読んで、
次の3.に進んでいただいても大丈夫です!!


みなさん「ハーモニー」って
聞いたことありますよね。

「あの弾き語りの二人組、綺麗なハモリだったね。」
とか、
「管楽器三重奏の、ハーモニー超美しかった!」
とかって感動させられるやつです。


要は2つ以上の音と音が
綺麗に混ざり合わさってできるもの
です。


端的にこのハーモニーの仕組みを説明すると、
音と音の振動数の比が、
簡単な数字で表されるものは、
混ざり合いやすい音の関係にあり、
綺麗なハーモニーに聞こえやすいということです。


振動数比 音の関係    例

1:2  完全8度(P8) ドと1つ高いド
2:3  完全5度(P5) ドとソ
3:4  完全4度(P4) ドとファ
4:5  長3度   (M3) ドとミ
3:5  長6度   (M6) ドとラ

8:9  長2度   (M2) ドとレ
8:15 長7度   (M7) ドとシ



例を見てもらって分かるように、
ドとソや、ドとミなどは
比較的簡単な数字の比
で表せるので、
ハーモニーとして共存しやすいですが、

ドとレ、ドとシは、
少し複雑な数字の比
なので、
ハーモニーとして混ざり合いづらいです。
(ハーモニーとして使えない
ということではなくて、
複雑な響きがかえって美しく響くので、
たくさん用途があります。)



ここでは、
振動数の比  音の関係    例
4:5    長3度   (M3) ドとミ

という風に、例として、
ドを基準として書きましたが、

長3度(M3)ならどんな音でも
ドとミでも、ファとラでも、ミとソ♯でも、
ラとド♯でも、振動数の比は4:5ということです。

ラの振動数が440Hzなら、
ド♯の振動数は550Hzということです。


3.ポリリズム


振動数の比、
ってなんかとりあえず難しいーーーー、
とお思いのそこのあなた!

めっちゃ簡単に考えましょう!

例えば、振動数の比が4:5って、
簡単に考えれば、
片方が4回振動している時に
同時にもう片方では5回振動している

それだけのことですよね!!


つまり、
4と5のリズムが同時に存在
しているんです。

これ、「ポリリズム」として
考えることができると思うんです。

また新しい言葉が出てきましたが、
難しい言葉ではありません。

ポリ=複数 という意味なので、
ポリリズム=複数のリズム という意味です。
ブログ 複数マラカス



このツイッター動画を見ていただければ、
なんとなくポリリズムが何かを、
わかっていただけると思います。

漠然と、なんとなく
複数のリズム(この動画では2つのリズム)が、
同時に存在しているのがわかれば、それで十分です。



4.「ハーモニー」の正体とは


ハーモニーの話したり、
いきなりポリリズムの話したり、
わけわからん!
とお思いのあなた!!!


今お話ししたポリリズムは、
まだ振動が音になっていない状態
なんです、

つまり、このポリリズムを、
メッッチャ一気にテンポを上げていき

振動から音程に変わる速さまで、
到達
したとしたら、、

何が起こると思いますか、、、?







わかっていただけましたか!?

ハーモニーの正体、それは、
ポリリズムだと言えるのではないでしょうか。




5.まとめ


例えば4:5のポリリズムを、
ものすごくテンポを上げていけば、
長3度(例 ドとミ)のハーモニーになります。

例えば2:3のポリリズムを、
ものすごくテンポを上げていけば、
完全5度(例 ドとソ)のハーモニーになります。

逆に考えていくと、

ある二人の歌手が、
綺麗な長3度(例 ドとミ)でハモっている
その瞬間を、

超超スローモーションで再生できたとしたら、
二人の声帯が、
4:5のポリリズムで振動している
のを確認できるはずだということです。


「全てのポリリズムはハーモニー」であり、
「全てのハーモニーはポリリズム」
だと言えます。




(注)この記事のお話は、全て純正律でのお話です。