1.ブルースの起源
2.ブルースの分類
3.ラグタイムブルースとは
4.ギャロッピング奏法誕生
5.まとめ
1.ブルースの起源
『ブルースはいつ始まったのかっていつも聞かれるけど、
子供の頃、みんなで野良で歌ってたっていうしかないね。
歌うっていうより叫んでたっていうほうが近いな。
身の回りで起きたことを歌の文句にしてたんだ。
俺はこれがブルースの始まりだと思うね。』
(1965,サン・ハウス)

ブルースが生まれた瞬間なんて誰も知りませんよね!
というか、そのときそれを、ブルースだと認識する人はいませんし、
なにをブルースと定義するのかさえ曖昧なものですもんね!
それでも一応「始まりと考えられている年」は存在します!
色々な書籍を調べた結果、1902〜5年がブルース誕生の年と言われていたり、
もっと前の1865年だとか言われていたり、様々な説があるようですよ!
1606年からイギリスによるアメリカ植民が始まり、間も無く奴隷貿易もはじまり、1700年代にそれは最盛期を迎えます。1781年にアメリカ合衆国が独立しても、まだ続く奴隷制度です。
それがやっとのこと1865年!!南北戦争(奴隷反対の北軍vs奴隷賛成の南軍のアメリカの内戦、結果北軍の勝利)が終わり、
これで苦しい生活から逃れられるはずが、、しかし!
結局生活手段がない黒人は、それまでとほぼ同じ生活のままでした。
生まれたとされています!!
ブルース誕生の裏には、とても暗い過去がありますね。
しかしブルースは暗い音楽ではなく、
そんな辛い生活をふきとばすために生み出された、
むしろ明るい音楽だと僕は感じます!
2.ブルースの分類
最も初期のブルースが音楽的に発展してできたものが、「カントリーブルース」と呼ばれ、
そのままですが、田舎で主に歌われるものという意味ですね!
次に、その田舎のなかでも、ミシシッピ、テキサスに代表される南部の地域からは、
多くの名ブルースが誕生したと言われています。地域が違えばそこにはそれぞれ歌い方、ギタースタイルの特徴があり、それらは「ミシシッピブルース」、「テキサスブルース」と呼ばれたりします!
さらに、ギターが主な楽器であったブルースにピアノなどが加わるようになり、「シティブルース」と呼ばれるものができたり、
これまでずっと男性が歌ってきた「カントリーブルース」が都会に出て商業路線に乗り、女性シンガーが登場するようになり、この女性シンガーが歌うブルースを「クラシックブルース」と呼んだりします!
そして、北部の都市であるシカゴにも、田舎のブルースミュージシャンが続々と辿り着き、そのシカゴで大きく成長したブルースの特徴は、ギターの弾き語りが主だったカントリースタイルをバンドサウンド化して演奏するという点であり、それらは「シカゴブルース」と呼ばれます。
その他にもラグタイムと融合した「ラグタイムブルース」、よりジャズ色の強い「ジャズブルース」といったものなど沢山の派生があります。
とにかく沢山!!とりあえずまとめたものがこんな感じ!!
3.ラグタイムブルースとは
「ラグタイム」とは、西洋のマーチ(アンパンマンマーチみたいな2拍子を基調としたもの)とアフリカのポリリズムを混ぜて生まれたと考えられています。「2拍子伴奏にシンコペーションを多用したメロディー」というその複雑なフレーズを弾くのにピアノが向いていたため、「ラグタイム」は、ピアノ器楽音楽として考えられています。
(※「ラグタイム」と「ラグタイムブルース」は一緒にされることもありますが、厳密には別のものなので、ここでは区別して説明しています。)
そのピアノ器楽音楽を、ブルースマンが、ギターに置き換え、歌もつけて、「ラグタイムブルース」と呼ばれるものができました。
ブラインドブレイク(Blind Blake)、ブラインドボーイフラー(Blind Boy Fuller)、ブラインドゲイリーデイビス(Blind Gary Davis)、などがラグタイムブルースで有名なブルースマンです。
100年近く昔の彼らの音楽が、いまはyou tubeやapple musicなどで聞き放題ですよ、まじ超便利です。
「ラグタイムブルース」がどんな感じか、聞いてみてください。例えば、
♪Blind Boy Fuller「Rag Mama Rag」♪
なんか思いません??
ギャロッピング奏法を知っている人は、
「これギャロッピングっぽいな!!なんか似てるな!!!」って思うはずなんです!
その理由は超簡単!!
4.ギャロッピング奏法誕生
つまり簡単に言うと、
ボーイフラーさんや様々なブルースマンの音楽の影響を受けた、
マールトラビスさん(Merle Travis)というギタリストが「ギャロッピング奏法」を編み出したとされている人なんです!
その後、「ギャロッピング奏法」は、チェットアトキンスさん(Chet Atkins)というギタリストの手で完成された、なんて言われてたりもします。
ぜひ彼らの演奏をチェックしてみてください。
5.まとめ
ギャロッピングのルーツは
ラグタイムブルース!!!
(ブルースは歌が命です。
つまりギャロッピングは、
ソロギターとしてだけでなく、
歌との相性もとてもいいです。)
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