-目次-
1.シドニーでのバスキング生活
2.通行人が興味持ってくれすぎ
3.バスカー仲間がいい人たちすぎ
4.演奏していい場所が多すぎ
5.お金置いてくれすぎ
6.まとめ

1.シドニーでのバスキング生活 

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(↑シドニーバスキング中に出会った絵描きさん「しんのすけ」さんに描いてもらいました。この前久しぶりに日本で再会できて最高でした!)

僕はオーストラリアシドニーという所で、
2014年の9月末〜2015年の8月の約1年間
バスキング(路上ライブ)からの収入で生活していました。
(少し前の記録ですが、
昨年2017年シドニーを同じように訪ねたお知り合いの方から聞いた話だと、
今回話すことについては、
大きく変わったことはなさそうに思えたのでここにまとめます。)

ワーキングホリデーという制度で、
ビザを申請し、
旅立ったのですが、
貯めていたお金(60万くらいでした)は、
準備の段階(海外保険1年分語学学校1ヶ月分ホームステイ2週間分飛行機代など)
でほぼ無くなり、
シドニーに到着した時に余っていたお金は、
1000AUSドル(約10万円 ※1AUSドル=約100円)でした。

家賃シドニーの家賃
安いシェアハウスで大体週200〜250AUSドル→月800〜1000AUSドルとかなり高め)と
食費でどう考えても1ヶ月で無くなる金額です。

その最初の1ヶ月に、
「どんな所で働こうかな」と、悩みながら、
「せっかく来たんだから、思い出になるし」
くらいの気持ちで路上ライブを初めてしてみました。

楽しくて何回か繰り返しているうちに、
「バスキング(路上パフォーマンス)」という言葉を知り、

そうこうしているうちに約1年間バスキングで生活ができていました。
(今思い出せば、本当に濃い毎日で、数多くの出会いがあり、
毎日のように起きる大きなイベントを一つ一つ味わっていると、
いつの間にか1年近く経っていた、という感じでした。)


今回は、その「シドニーでのバスキング」と、
僕の地元「高知での路上ライブ」と比べた違いを書いていきたいと思います。

ちなみに、
僕の高知での路上ライブ経験は、
人生で合計15回くらいかなと思います。

シドニーでは、
だいたい週5くらいでずっと1年間続けたので、

明らかに、高知の方がデータ不足ですが、
自分の感じた明らかな違いを書きます。


2.通行人が興味持ってくれすぎ 

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(↑ギターはよく奪われます、嘘です。一曲僕も演奏していい?と丁寧に聞かれてお渡ししました!今でもFacebookで繋がっているお友達です。)

オーストラリア移民国家なので、様々な国の出身の人が暮らしています。

つまり、その人となり、国民性というのは、様々なルーツがあるため、
ひとえにまとめることは、とても難しいことですが、
強いていうなら、その「多様性」が、国民性の一つだと言われています。

そのため、他の国の文化に対してものすごく興味を持つ方が非常に多いです。

例えば、バスキング日本語の歌を歌っていると、
「今のはどこの言葉の歌?」と高確率で聞かれます!
「日本語やろ!」ってわかったから聞いて来たんじゃなくて、
どこの国の言葉なんだろう、という単純な興味がすごいんですよね!
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演奏をしていると、
とにかく一日何十人という人に基本的に話しかけられます。
そのうちの何人かはお友達になります。
ものすごい勢いで電話番号が増えていきました。

「変な奴らに絡まれたら俺にすぐ電話しな!すぐ駆けつけてぶっ飛ばしてやるからな!」
と言ってくれるような、心強いお友達もいたりしました!


高知で路上ライブをする際にも色々な方が声をかけてくれますが、
その量が圧倒的に違いました


 

3.バスカー仲間がいい人たちすぎ

バスキング(Busking)する人を
バスカー(Busker)と呼びますが、

バスカー仲間がとにかくみんな優しい

バスキングで生活している人も多いので、
商売敵とみられてもおかしくないのに、
それでも、
「あの場所は、今とても稼ぎやすくなってるよ!」とか、
「この時期は、ここはやめた方がいいよ!」とか
適切なアドバイスをいっぱいもらいました!

「助け合って俺たちは生きてるからね」
と言っていたバスカー仲間の顔が忘れられません!


しかし中には、
公共の場所にもかかわらず
「ここ俺の場所やから、場所変えろ」
と言ってくるような方もいました。
理不尽だと感じることも多々ありましたが、
みんな必死で生きているので、そういったことが起きるのも不思議ではありませんね!


高知の場合は、
経験が少ないのと、
自分から話しかけに行ったりすることが少ないのが
明らかな原因の一つですが、
路上ライブを通して出会ったミュージシャンの方と、
仲良くお話する、というのはあまり多く起きることではありませんでした。
ゼロじゃないですけどね!

ただシドニーでは、
素敵なバスカー仲間と出会える量が違いました

 

4.バスキング許可証が嬉しすぎ 

バスキングをするには、
バスキング許可証が必要
です。
シドニーの場合役所に行って、「許可証欲しいんですけど。」と言えば、
30分くらいで、その場で写真も撮って、
許可証完成でした!
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なんとも言えない写真ですね。逆光レベルが高いですね。
作るのに必要だったのはパスポートと申請料くらいでした。

申請料もたった13AUSドル程(約1300円)でした。
有効期限は3ヶ月で切れるので、その後また更新する必要があります。)
※申請料などは、時期によって変わることもあるので、
申し込みの際にはしっかり調べてください!
訪れた異国の地で、許可なくバスキングをして、
お金を稼ぐ行為は違法に当たることが多い
ので、気をつけてください!


 
そしてそのバスキング許可証をもらう際の資料に書かれていた、
演奏が許可されているエリアがなかなか広かったんですよね!! 

詳しいマップが今手元に残ってないのが残念なのですが、
とにかく広かった、基本的にシドニー中心付近はどこでもやってもいい感じでした!

ただオペラハウス近くなど、観光地として有名な場所近辺は、
別の特別な許可証(申請料高め)が必要でした。
人が集まって、稼ぎもいいため、人気過ぎて、制限する必要があるのでしょう。


日本では、基本的には、路上ライブは、
やはり公共の迷惑を考えると、
できる場所がかなり限られているような気がします。

比較的高知では、
優しく住民も見守ってくれる場所も多いかもしれません!


しかしそのシドニーでのバスキング
やってもいいという許可証は、
もう自分は認められたバスカーなのだ、
という証明をしてくれるようで、
ただただ嬉しかったです。
(※迷惑をかえりみない爆音での演奏は、
シドニーでももちろん嫌われますし、
そんなバスカーの許可証は剥奪されます!!!)


シドニーでは安心して、
毎日のバスキングができました。
その喜び気持ちよさが違いました 


5.お金置いてくれすぎ


これが一番大きいですよね、
これがないとバスキング生活は送れませんからね。

僕の印象では、シドニーの方達は、
路上でもどこでも場所は関係なくて、
そこにある
アート(音楽、歌、ダンス、などなど)に対する
興味リスペクトがものすごい
です!

だからそれが路上の芸であっても、
ものすごく敬意を持って接してくれるんです。

歩いて行っている人が少し立ち止まって、
「あなたの音楽のおかげで、なんだか気持ちが良くなった、ありがとう。
って言って、お金を置いていってくれるんです。
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(この日はバレンタインデーで、女性がお花を置いてくれました、惚れます。)

本当にやっていてよかったと思える瞬間を何度も味あわせてもらって、
こちらこそ心から感謝の気持ちでいっぱいでした。

一人の額はかなりバラバラですが、
置いていってくれる人が本当に多いです。

実際の一日の金額としては、
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これは初めてのバスキングで、アンプもなく、
「全然聞こえないからお金もらえんやろ。」
って通行人から言われて、
「確かに。」と思って30分くらいですぐやめた時の写真です!
分かりにくいけど8ドルくらいです。

そこからなけなしのお金でアンプを手に入れて、
そこから言われた通りお金が入るようになりました!
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この日は今数えてみると多分40〜50ドルくらいです。
(上が5ドル紙幣、右から、2ドル、1ドル、50セント、20セント、10セント、5セント)

一番小さな金貨が2ドル一番高い貨幣なので、
見た目の予想より金額がいつも高くて、いつも得してる気分でした。笑
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この日はさっきより多いですね。
こう見えて多分90ドルくらいあります。

(見ての通り、コインが多い多すぎるので
帰りのカバンはとっても重くなります
あれはマジで結構大変でした、
お金の重みをいろんな意味で感じる毎日でした!!)


金額は、日によって演奏する時間も違うので、
かなりばらつきがありました。

でも平均すると、だいたい時給20ドルくらいじゃなかったかな、と思います。

もちろん調子の悪い時期はいっぱいありましたが、
いくら酷くても時給10ドル下回ることはなかった感覚でした。
お金がやばいな、というときは長めにやれば、なんとかなる、という感じです!

一度だけ、2時間やって、3ドル、みたいなことがありましたけど!笑
でもその一度だけですね。


逆に調子いい時もいっぱいあって、
そういった時はすぐ満足して帰りたくなります。
1時間やって50ドルゲットした日は、一瞬で帰ったのを覚えています。

調子が良くて、それでも長時間やったときは、
4時間で200ドルいただけて、
それが僕のバスキング生活で一番多かった1日の金額です!


よく募集している、
日本食レストランのバイトは
違法レベルに時給が安かった
ので、
バスキングはかなり満足度の高い仕事だったはずです。


自分が長く住んでいた激安シェアハウス週150ドル
電車代週約20ドル
食費(たまにお昼は外食・基本的には自炊)が週80ドルくらいの買い物で、
済ましていたと思います。

つまり週最低250ドルくらいの生活費がかかっていたのですが、
長時間やれば1日100ドル以上稼ぐのも無理ではなかったので、
まあ普通に暮らせそうですよね!

ただ週末はお友達と飲み(Barのお酒が高い!安いビールで8ドルくらい、カクテルは安くて14ドル〜、といった相場。
酒屋で買って家飲みにすればもちろん少しは安く済む。)
に行ったり、
あまりお金が余裕だとバスキングをサボったりしていたので、
すごい余裕だったわけではありませんでした!
そんな感じでなんとか楽しい生活を送っていました!
ところで、日本の出国前には1年間の海外保険には入っていたので、
もしも病気や事故など何かあった時も困らないような最低限の準備はしていました
!)


高知では、僕の場合、こんな風な経験はありませんでした。
もしかしたら、
ものすごい腕のあるミュージシャンであれば、
高知でも同じように稼げるような可能性もあるかもしれません
けどね!


シドニーでは、
僕のようなミュージシャンでも
路上演奏だけ
で、生活させてもらえました。
そこが違いました

6.まとめ

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(シドニーの、マイケルモノマネダンスをするバスカー、結構稼いでましたよ!)


高知があまり良くないということではなくて、
シドニーが色々と、良いことが多かったよー!というお話でした。

僕が高知のバスキング文化について、
まだ詳しく知らないだけという可能性も全然あります!


どこか日本から離れたところで
バスキングに挑戦するときは、
許可証が必要かどうか必ず確認をしましょう!
違法行為にならないよう、
気をつけて最高に楽しんで
ください!

シドニーは最高の場所です!!!

シドニーバスキング生活の動画を、
バスキング中に出会った人が撮影してくださって、ドキュメンタリー風の沢山のエピソード
YouTube にあるので、
ぜひ楽しんでいただければ嬉しいです!