-目次-
1.単音楽器とは
2.単音楽器の魅力
3.単音楽器ソロ奏者
4.単音楽器ソロ奏者の伴奏
5.単音楽器の可能性
6.まとめ

1.単音楽器とは


単音楽器とは、その名の通り、
単音が出せる楽器です!
逆に言えば、
和音を出すことのできない楽器
を指して言うことが多いです。

例えば、ギターは単音を出すことができますが、
6本の弦があるので、
和音を出すこともできます、
こういった楽器を和音楽器と言います。

ピアノも、ギターと同じで、
単音も和音も出せるので、和音楽器ですね。


それでは、単音楽器はどんなものがあるかというと、

例えばフルートサックスなど
管楽器全般ですね!
管楽器以外にももちろんあります!)
サックス

サックスなどで、単音ではなくて、
複数の音を同時に出す奏法を見たことがありますが、
僕たちのイメージするいわゆる和音というものとは、
少し違う印象でした。

ですので、
ここではサックスも単音しか基本的には出せない、
単音楽器として扱います。

それと、他にも、
人々が会話するときに使用されるも、
声


歌う、という行為においては、
「楽器」としても考えられるし、
もっと詳しく言えば、単音楽器ですね!


2.単音楽器の魅力


単音楽器は、和音が出せないため、
その分単音に全力を注ぐことができる、
とても魅力的な楽器です。


一音一音に込められる重み説得力が、
和音楽器のそれとは違う、と自分は感じます。


ここでは、
サックス
という楽器を中心に触れていきたいと思います。


サックス、とにかく、かっこいいでしょ!
詳しい説明要りますかね?
もう存在がかっこいいですよね!
僕が好きなだけかもしれませんが!
あのストレートで力強いサウンド、想像するだけで、テンション上がります!

、文句ないでしょ!
声の魅力を数行で語るのは不可能です。
全楽器に対しても言えることでもありますが、
しかしここまで顕著に、
誰一人として同じサウンドが出せない楽器、
って他にないでしょう!

ところで、
この2つを含め、単音楽器というのは、
基本的には伴奏を必要とします!
音楽というものは、
複数の要素
(メロディー、リズム、ハーモニー)
から成り立つ
ものだと言われます。

その要素の中でいうと、
単音楽器はメロディーに特化しまくっている楽器なので、
他の要素を補うため、
複数の楽器が必要となることが多いです。
アンサンブル
練習はもちろん一人が基本でも、
例えばライブや発表会などでの、
人とのアンサンブルを想定とした練習が、
基本になると思います!

誰かと一緒に演奏するのが基本
という点も単音楽器の1つの大きな魅力ですよね。


ただ、一人での演奏が成立しないか、というと、
そういうわけではありません、
一人での、無伴奏、単旋律のみの演奏や、
歌でいうと、一人でのアカペラ
といったような形で、
大勢の観客を沸かす人だって沢山いますよね!
アカペラ


しかし今回は、
そういった形でない
ソロの単音楽器奏者を紹介して、
単音楽器の更なる可能性に迫ります!
 

3.単音楽器ソロ奏者


「無伴奏やアカペラではないソロの単音楽器演奏」
とはどういうことかというと、

リズムがあるんです、
でもハーモニーもあるし、
もちろんメロディーもあるんです、
つまり1人で1つの単音楽器用いて
音楽を作り出す要素
(メロディー、ハーモニー、リズム)
を、
同時に演奏するんです。

見て聞いてもらった方が早いです!!!
Derek Brownさんというサックス奏者です。


不思議でしょ!!一人で全部やってますよね!
どうなってるの!!
彼はこれをBeatBoxSaxと呼んでいるようです!
かっこいい、、

実はやっていることは、シンプルなような、
いや複雑か、、

つまり、全要素を実際に演奏しているんです!
でもそれはとても断片的に演奏されています。

具体的には、

低音域単音(ハーモニーの一部)
中音域単音(ハーモニーの一部)
高音域単音(メロディーの一部)
中音域単音(ハーモニーの一部)
打撃音(リズムの一部)
中音域単音(ハーモニーの一部)
高音域単音(メロディーの一部)
高音域単音(メロディーの一部)
↓ 

こんな順番を繰り返し吹いています!
全要素をバラバラに連続で吹いているだけ
なんです!

でも自分たちはこれを、
ハーモニーは独立してハーモニーのように聞こえて、
リズムも独立して聞こえて、
メロディーもなんとなく浮いて聞こえてくる、

といったように感じます。
耳単音楽器
後でも詳しく書きますが、
これは言い換えれば、
僕たちの耳、もしくは脳が、
いくらか勝手に処理してくれて、
音楽として成り立つように聞こえている、
とも考えられます!


全要素を連続で吹いているだけ
と書きましたが、
明らかに大変そうですよね、

あまりサックスの奏法に詳しくない僕でも、
容易にその難しさが想像できますね。
こんな音の跳躍の連続
絶対普通の曲では出てきませんからね。


続いて、、の部門です。
生きる伝説、Bobby McFerrinさんです!

これも、それぞれの役割を、全部で、
歌っている感が、わかる気がします!

ベース(低音)と、歌(メロディー)と、
ギターのようなオカズフレーズ&間奏ソロと、
リズム(胸を叩くことで、実際の打撃音と声帯が揺れる効果を使っていますね)が、
バラバラに、
でも全てが同時に流れるような感覚で、
聞こえてきますよね。

本当に一人で歌っているとは思えない、
この激しい音の跳躍で、この音程の安定さ、
神業です。


でもどうして、こんなに断片的
バラバラに、演奏されているものが、
まとまった音楽の形として
成り立つのでしょうか。


それは人間の不思議で、
脳が曖昧な処理をすることが原因だと言われる
「錯覚」
と呼ばれるものが関係しているのではないかと言えます。

この今挙げた2人の演奏は、
そこに存在しないものを、見えていると錯覚する
錯視を利用した、
面白トリックアート・騙し絵みたいなものと似ていて、
錯覚単音楽器


そこに実際には鳴ってないものが、
鳴っているように聴こえる錯覚

錯聴を利用しているとも考えられるのではないでしょうか!

Bobby McFerrinさんも、
なにかのワークショップ動画でこう言っていました。

「全てを鳴らす必要はない、
一部を鳴らせば、
後はみんなの耳が勝手に再生してくれる。」

この言葉が全てを説明しているのではないかと思います。
 

4.単音楽器ソロ奏者の伴奏


彼らが伴奏すると、
その安定感がハンパないです、

単音楽器の伴奏とは思えません。
そりゃ普段一人で全部演奏してるんだから、
誰か他の人が、(メロディー)担当してくれるなら、
残った他の要素(リズム、ハーモニー)を担当するなんて、
難しいことではないのでしょう!

一人のでの、完璧な伴奏です!

この人さえいれば、いつでも楽器がなくても、
カラオケが楽しめますね!


次はサックスですが、
「サックスの合奏ってこんなんじゃなくない?!」
っていう演奏です。
片方の1つのサックスが、
完璧な伴奏を請け負っています。



そして最後に感動ものです。
観客にアベマリアを合唱させ、
Bobbyさん一人で、
いわゆるアルペジオ(分散和音)と呼ばれるもので、
ハーモニーに特化させた伴奏で支えるのですが、
これは人間にできる技なんですね!
もう何周か回って、元気でます、
人間不可能なことはありません!
(2:05〜演奏が始まります!)
 


5.単音楽器の可能性

単音楽器可能性は無限です!!!

サックス吹きながら、
声を出してハモる

という重音奏法という技もあったり、、、

それとDerekさんは、
この無茶苦茶忙しいサックス奏法の間に、
さらに歌も挟み込むという技も披露しています。
ものすごい完成度。
♩Stand By Me



発想はいくらでも広げることができて、
例えば、Bobbyさんのような超絶声伴奏と同時に、
空いている手で、ギター演奏なんてことも、
物理的には可能ですよね。
いわゆる普通の弾き語りとは全く違って、
新しい音楽ができそうです。

 

6.まとめ

単音楽器の可能性が無限なら、

和音楽器の可能性も無限!!!

楽器の可能性は、無限!!!

新しく楽器を始める方も、
今まで長年触ってきた楽器をお持ちの方も、
既存の奏法にとらわれないで、全く違った発想で、
新たな試みに挑戦してみるのもいいのではないでしょうか?!